書店が街から消える寂しさ
本が売れない。出版科学研究所によると、2010年上半期の出版物の販売が2・8%減少したという。本を読まない人が増えているのだろうか。
インターネットの普及によって、日常的に活字に接する機会は増えているらしい。ひとむかし前ならば、活字に接するといえば、本を読むか新聞を読むくらいだったのが、いまではネットで読む、あるいはメールを交換することが増え、活字に接する機会は、確実に増えているといわれている。
ところが、活字に接する機会は増えても、それが本の購読に結びついていない。原因はいろいろあるだろうが、その1つに書店の減少があるのではないだろうか。
書店の数は2000年には2万店を超えていたのに、2009年には1万5000店にまで減っている。10年で6000店も減少している。10年ほど前には、東京都内の私鉄沿線の小さな街には、駅を中心に半径500メートルくらいのところに4店舗あったのが、いまでは1店舗だけになってしまった。その書店の棚はスカスカだ。売れる雑誌と文庫暗いしか置いていないから、棚が埋まらない。
まあ、この駅の場合は住宅街だから仕方ないかもしれない。
しかし、ビックリしたのは、やはり私鉄沿線の別の駅。この駅の近くには大きな大学が2校ある。先日、そこに久しぶりに行ったら、書店が2つ消えていた。2つの大学合わせて約6000人の学生がいるのに、書店がなくなるというのは、いまの学生は本読まないということの表れではないだろうか。
アマゾンを始め、ネットで本は買える。しかし、本は「目的」買いだけでなく、書店で見つけて買う「出会い」ものでもある。ネットでは出会うことが難しい。やはり身近に書店があってこそ、本は売れるのではないだろうか。このままでは、本はもっと売れなくなるに違いないと思うと、寂しいものがある。
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