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国内初のグループ化登録で「和紙」が無形文化道産ヘ

 文化庁は10月28日、国連教育科学文化機関(ユネスコ)の補助機関が「和紙 日本の手漉き和紙技術」を無形文化遺産に登録するよう勧告したと発表した。11月下旬にフランス・パリで開かれるユネスコ政府間委員会で登録が決まる見通しだ。
 登録対象となる和紙は「石州半紙(島根県浜田市)、「本美濃紙」(岐阜県美濃市)、「細川紙」(埼玉県小川町、東秩父村)で、いずれもクワ科の植物、コウゾの繊維だけを原料に手漉きで作られ、伝統的な製法を伝えている。また、国内の複数の文化財を「グループ化」した登録は今回が初めてとなる。
 ユネスコは登録件数が増えるにつれて同じ分野の文化財の登録に厳しくなっている。本美濃紙も2011年に登録を目指したが、「すでに単独で登録されている石州和紙に形式的にも象徴的にも類似している」として登録は見送られた。そこで政府は、「和紙」として登録の枠組みを広げ、石州半紙、本美濃紙、細川紙を1つのグループとして再提案した。
 登録を機に他地域の製品を含めて和紙が見直され、伝統工芸の振興や海外への日本文化の発信につながると期待されている。
                               (紙之新聞


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