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印刷博物館で外国人指導者がもたらした日本印刷近代化展

 「印刷と美術のあいだキョッソーネとフォンタネージと明治の日本」が1月12日まで印刷博物館で開催されている。
 新しい印刷技術が西洋から日本に到来し、新しい表現が可能となった。同じ時期、洋画も新しい絵画表現として西洋から日本にもたらされた。その指導のために招かれた2人のイタリア人、キョッソーネとフォンタネージ。2人のお雇い外国人の教育の成果、弟子たちがつくってきた日本の近代印刷の姿を辿る。
 全体は3部構成で、第1部の「キョッソーネと印刷局」では、キョッソーネが来日後最初に彫刻した国立銀行紙幣(新券)1円券、世界的にも優れた肖像入りの紙幣「改造紙幣(神功皇后札)1円券」などが展示されている。
 第2部「工部美術学校から明治美術会、石版印刷へのかかわり」では、フォンタネージの作品石版作品、「風景」など鉛筆、白チョーク使用の作品が展示されている。フォンタネージに師事した浅井忠の作品「桜狩」、夏目漱石著「吾輩ハ猫デアル」下編なども紹介されている。
 第3部の「美術と印刷、交流と印刷業への広がり」では、明治時代に制作した川村清雄氏の「凸版印刷合資会社カレンダー」、「明治39年発行 凸版印刷合資会社営業案内」などの印刷物が展示されている。
                               (紙之新聞


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