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米上期の紙・板紙生産量、紙下降も板紙上昇基調続く

 日本製紙連合がまとめた「最近の主要国紙・パルプ産業動向」によると、2014年上期(1〜6月)の米国の紙・板紙生産量は3933万5000トン(前年同期比1・7%減)だった。そのうちグラフィック用紙は949万9000トン(同6・9%減)、衛生用紙は367万3000トン(同1・8%減)、包装用紙・板紙は2616万3000トン(同0・4%増)となった。紙がマイナス、板紙がプラスの基調が続いている。
 紙の中では、需要の減少から能力の削減が進む新聞用紙が前年同期比18・9%減と大きく減少しており、生産の落ち込みに歯止めがかからない状況にある。価格は、需要減少が続いているものの、マシンの閉鎖や多品種への転抄等による能力削減効果から横ばいで推移している。
 印刷・筆記用紙も同5・0%減となり、減少幅は拡大している。消費は同2・0%減と不振が続いており、とりわけ中質コート紙は、多品種へのシフト等から同8・1%減と大きく落ち込んだ。非塗工上質紙の減少幅も大きく、同品目の4割を占めるカットサイズの出荷が12・0%減と2桁の減少となったことが影響している。
 市況は、非塗工上質紙については、昨年10月に続いて今年3月にも価格が引き上げられ、巻き取り品は80ドル上昇した。しかしカットサイズ紙については、ブラジル、インドネシア等からの輸入が増大しており、これが下押し圧力になり、値上げは30ドル程度に留まっている。
                               (紙之新聞


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