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8月の東南アジア紙・板紙市況、値上げは浸透せず

 国際紙パルプ商事がまとめた8月の海外紙パルプ情報によると、東南アジアの需要は先月同様低調で、紙商の売り上げが特に落ち込んでいる模様。東南アジア市場向けに韓国メーカーが値上げを発表したが、他のメーカーは追随せず、値上げは浸透しなかった。中国の製紙メーカーは積極的に輸出向け注文を集めている模様だ。
 香港と東南アジア市場では、上質紙とコート紙が供給過多な状況にあり、価格が1トン当たり15米ドル下がった。また、包装用紙分野でもテストライナーの需要が低調で、価格が10〜15米ドル下落した。
 東南アジア向け価格は、上質紙765〜805米ドル、上質コート紙705〜755米ドル、テストライナー385〜420米ドルとなっている。
 また、インドネシアではセーフガード委員会が設置され、現在、輸入紙に関する調査が行われているが、まだ具体的な進展はない。紙の輸入業者は、現段階ではセーフガードについての情報がないため積極的に動いていない。
 主要な工場の動きとしては、中国政府が紙パルプ業界に残っている2014年中に廃棄されるべき老朽化設備の目標を合計463万トンヘ引き上げると改定リスト上で発表した。この数字は前月既に上乗せし公表された目標値397万トン大きく超えており、さらに66万トン分を廃棄することになる模様。
                               (紙之新聞


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