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7月の出版販売額、書籍販売額が12ヵ月ぶりに増加

 出版科学研究所が発表した7月の書籍・雑誌販売推定額(本体価格)は、前年同月比0・4%減の1182億5000万円となった。内訳は書籍が同2・0%増の499億8000万円。2013年7月以来、12ヵ月ぶりに増加した。雑誌は同2・1%減の682億7000万円で前月の9・0%減と比べ減少幅は縮小した。これは返品などの関係で大幅に落ち込んだ前月の反動によるもので、販売が好転したわけではない。雑誌の内訳は月刊誌が同0・1%増、週刊誌は同9・6%減となった。
 返品率は、書籍が前年同月と比ベ2・6ポイント減の42・5%、雑誌が同0・2ポイント減の41・3%となった。
 書店店頭の売り上げは、前年同月と比べ90%台前半に留まり、厳しい状況が続いている。
 7月の書籍は全体としてヒット商品が出ず、盛り上がりを欠いた。文芸書は芥川賞受賞作『春の庭』(文藝春秋)が6万部、直本賞受賞作『破門』(KADOKAWA)が九・7万部。いずれも話題性に乏しく期待したほど伸びなかった。40年ぶりに「完成版」として発売された『かもめのジョナサン』(新潮社)は早くも7万部に達している。
                               (紙之新聞


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