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江越が約21億8000万円の負債抱えて自己破産申請へ

 和洋紙卸の江越梶i本社・東大阪市、従業員37人)は8月14日に事業を停止。事後処理を弁護士に一任し、自己破産申請の準備に人った。負債額は21億8000万円。
 同社は昭和20年創業、同24年設立で業歴60年以上の紙卸商。かつては洋紙・板紙、機械抄和紙、内装紙・特殊紙などの取り扱いで売り上げの過半を占めていたが、やがて家庭紙の扱いを増やし、近年は逆に家庭紙の扱いが過半を占めるようになっていた。
 家庭紙は大手スーパーや量販店、中小小売店に対して販路を有し、洋紙・板紙などは関西圏の印刷会社を主な得意先としていた。2009年(平成21年)4月期には年売上高約72億3400万円を計上した。
 しかしリーマンショック以降の個人消費低迷やデフレ浸透によけ、主力の家庭紙部門が不振に。印刷業界を取り巻く環境悪化も加わり、2014年(平成26年)4月期の年売上高は約56億3600万円までダウン。その前年に金融機関に対して借入金返済条件の変更を要請していた。
 またここへきて同社が保管・配送業務を委託している業者から物流費の2割アップを要請されたため、他の物流業者への切り替えに伴い、配送業務のトラブルが発生したこともあり、事業継続を断念した。
 負債は2014年4月期末時点で約21億8000万円。
                               (紙之新聞


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