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5月のアジア紙市況、香港では再輸出の需要が回復せず

 日本紙パルプ商事国際事業推進本部がまとめた5月のアジア紙市況のうち、指標となる香港の一般市況概況は、依然として荷動きは低調に推移じている。香港域内向け需要は低位ながらも安定した荷動きになっているが、欧米向けを中心とした再輸出の需要が未だ回復しておらず、全体としての荷動きは鈍い。
 各品種とも前月までは値上げを窺うメーカーの動きも見られたが、低調な実需環境を受け、一部の品種では上値レベルの値崩れが見られ始めた。各紙商ともに市場の動向を見極めており、現状では買いを抑えながら在庫の削減を優先させる姿勢を示している。
 香港の上質紙は、アジア主要メーカーの5月度の受注価格は、前月と大きな変化はなく、1トン当たり830〜850米ドル(平判、DTHC込み)前後となった。華南地区における需要も低調なままであり、今後ますます供給過多が顕著となると予想される。
 日本の主要メーカーでは、一部のメーカーが輸出専抄アイテムを830米ドル(巻取、DTHC含まず)レベルで300トン程度、香港大手紙商向けに販売しているが、競争の激化により、今後はこの販売量もある程度は限られたものになると推測されている。
                               (紙之新聞


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