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4月のアジア紙市況、香港は荷動きに回復の兆し見えず

 日本紙パルプ商事国際事業推進本部がまとめた4月のアジア紙市況のうち、指標となる香港の一般市況概況は、依然として旧正月明けに期待された荷動きに回復の兆しが見られない。地場向けの需要は若干上向いている模様だが、欧米向けを中心として再輸出用の需要が落ち込んでおり、全体として荷動きは低調なままである。
 大手印刷会社が厳しい競争により、何とか注文を獲得している一方で、中小印刷会社の受注は少なく、紙商の在庫販売も低調な状況が続いている。紙商の販売価格はいくぶんか上向きであるものの、メーカー価格の値上げを末端ユーザーに転嫁する状況には至っておらず、在庫リスクを最小限に抑えるためにインデント取引の獲得に注力している模様だ。
 香港のコート紙は、インデント向けの需要に若干改善の兆しが見られるものの、在庫販売用の需要については、各紙商ともさらなる値下げを期待しており、しばらく様子見の姿勢を続けている。価格はほぼ前月と同水準で推移した。
 4月の中国最大手メーカー品の一般価格は、740〜765米ドル(平判、DTHC含まず)程度で、その他の中国メーカー品は730〜740米ドル程度と700米ドル台前半での推移となった。
                               (紙之新聞


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