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京都・洛東遺芳館、40周年記念し柏原家の名品を披露

 京都市東山区の洛東遺芳館(大丸克己館長)で4月1日から5月5日まで、春季展「開館40周年記念柏原家伝来名品展」が開かれ、多くの来館者を魅了した。
 洛東遺芳館は江戸期に京都の豪商だった柏原家(現在の柏原紙商事)の旧邸。節目の年を記念し、今回の展示は同家に伝わる収蔵品の中でも貴重な婚礼調度品25点余と、江戸期を代表する絵師らの掛け軸や襖絵、浮世絵、絵本約30点が公開された。
 婚礼調度は逗子棚・黒棚・書棚の三棚や貝塚を中心に配された。化粧道具を入れる「十二手箱」や櫛を納める「払箱」など、豪華な蒔絵装飾が注目を集めた。同じく豪商だった那波家5代目の4女・里代が柏原家4代目に嫁いだ際に持参したものと伝わる。
 絵画では、円山応挙の襖絵「雪中稚松図」や呉春、与謝蕪村、池大雅、酒井抱一らの掛け軸など。浮世絵では喜多川歌麿や北尾政演、鳥居清長、勝川春章、勝川春英、歌川豊国らの作品が披露された。
                               (紙之新聞


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