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王子HD、産業革新機構と共同でNZの製紙会社を買収

 王子ホールディングスは4月25日、且Y業革新機構(能見公一社長・以下、「機構」)と共同で、ニュージーランドの製材・紙パルプ会社カーターホルトハーベイ(CHH)から、紙パルプ・段ボール事業を展開する子会社を買収すると発表した。買収額は923億円で王子HDのM&Aでは最大となる。
 買収額のうち機構は323億円を上限に出資。株式取得後の出資比率は、王子HDが議決権べースで60%、機構が40%となる。王子HDは産業革新機構と組むことでリスクを抑え、将来的には機構が持つ株式の買い取りも検討する。
 買収するCHH子会社は紙パルプや段ボール、紙コップの生産拠点を12ヵ所持ち、売上高は1021億円。ニュージーランド産で繊維の強度に優れた針葉樹を原料とした紙パルプが特徴で、段ボール原紙は強度が求められる商品の輸送などに使われている。
 王子HDは、東南アジアやインドで段ボールの原紙と組み立て工場を建設中も含めて21拠点持つ。しかし、原料は強度に劣る古紙や広葉樹だった。今回の買収で、日本やアジアで調達が難しい高品質の針葉樹を原料とした紙パルプや段ボール原紙を、自社工場やアジアの製紙会社に提供していく。
                               (紙之新聞


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