製紙連、化学物質に関する自主PLを制定へ
日本製紙連合会は食品包装容器などに利用される紙・板紙について、食に関する安心・安全をより確実にするため、自主的に化学物質暫定ポジティブリスト(PL)を制定する。システム構築は今年12月末までに完了させる予定。
製紙連は07年5月に自主規格「食品に接触することを意図した紙・板紙の自主基準」を制定し、食品用途紙製品の衛生リスク管理に運用している。重金属の溶出限度量を定め、また食品用途の紙・板紙に使用してはならない化学物質のリスト(ネガティブリスト=NL)の選定も行っている。データベースとして薬品納入業者会員と製紙連会員が共有する化学物質情報検索システムの「JPA−ケミネット」を構築・運用しており、関連する法規の改定に応じてNLを更新しリスク管理している。また主原料が古紙パルプの白板紙においては定期的にサンプリング調査を実施して問題がないことを確認している。
こうしたことから国内においての紙・板紙製食品容器包装の利用による衛生被害はこれまで発生していない。しかし化学物質に関する国民の関心や国際的な動きに対応しながら、安心・安全をさらに確実にすることを目的に、既存システムを活用して自主的にPLを制定することとした。
(
紙之新聞)
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