お問い合わせ
大王製紙、顧問契約違反を理由に井川高雄顧問を再び解嘱

 大王製紙は10月28日の取締役会において、全員一致により創業家出身で元社長の井川高雄顧問(77)の解嘱を決議した。決議は社外監査役3人を含む、各監査役が同意していると発表した。
 今年の6月26日に井川氏との間で顧問契約を締結し、その後、8月15日に顧問に就任、10月1日から執務を開始していたが、解嘱の理由について「顧問契約に違反するなど信頼関係を維持することが困難となったため」としている。
 違反には複数の金融機関に秘密情報を漏らしたなどが挙げられている。2012年11月ごろ、元社員が大王製紙を相手取って起こした訴訟の中で、井川氏による漏えいが分かったもので、井川氏に事実関係の確認を求めたが、回答がないという。
 社外取締役を含む取締役及び執行役員で構成するコンプライアンス委員会において審議した結果、顧問契約を解除すべきと決議。それを受けて取締役会で解嘱を決議した。
 大王製紙は井川氏の長男で会長だった意高氏が、カジノ賭博で同社グループ子会社から巨額の不正借り入れしていたことが2011年に発覚し、社内処分の一環で同10月に顧問を解嘱されていた。この措置に対して高雄氏は今年6月、大王製紙社長の佐光正義社長を相手に名誉毀損の訴えを起こしている。
                               (紙之新聞


トップページに戻る