お問い合わせ
経産省、CNFの評価方法を3年かけ確立しISOに提出

 経済産業省は、次世代高機能材料と期待される木質系由来の繊維物質であるセルロースナノファイバー(CNF)の国際規格づくりに乗り出した。2015年度から3ヵ年ほどかけ、CNFの特性や品質に関する計測方法を中心に、物質または工業材料としての評価方法を確立し、国際標準化機構(ISO)に提出する方針だ。
 今年6月に発足した産学官のコンソーシアムである「ナノセルロースフォーラム」(会長=矢野浩之・京都大学教授)を軸に検討を進め、CNFの事業化をめぐる国際競争力で優位に立つための整備に取りかかる。
 評価方法の確立は、「計測・キャラクタリゼーション」の分野を中心に標準化作業に取り組み、物質としてのCNFの主要な要件を特定し、この要件をどの程度満たすかを調べ、@命名法や用語の定義付け、A安全性や健康への影響、環境負荷に関するリスク評価方法の確立、B各種工業材料としての特性の決定と規格化−の各分野における取り組み方針も考察する。
 CNFの研究や開発は、各研究所や各メーカーで独自に行っていて、お互いに機密情報となっているが、最大公約的な客観的な取り決めについての要件は特定でき、その評価方法は確立することができる。また、いずれば必要になってくるものでもあることから、それぞれどんな特性・項目の評価に重点を置くかを決め、日本にとって重要な技術領域に絞って評価方法の確立を目指す。
                               (紙之新聞


トップページに戻る