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環境省が次世代素材ナノセルロース活用への事業着手へ

 環境省は2015年度から、軽量で高強度の次世代素材として注目されているセルロースナノファイバー(以下、CNF)の活用に向けた基盤整備事業に着手する。メーカーと連携して製造プロセスにおけるCO2の削減方法の検討や、製品活用時のCO2削減効果などを検証。2016年度からモデル事業を実施して産業分野への活用を後押しすると共に、CNFを活用できる環境づくりにも取り組む。
 CNFは木材をナノメートル(ナノは10億分の1)単位まで細かくした木材繊維に樹脂やゴムを混ぜて作る高機能材料。鋼鉄の5分の1の軽さで5倍以上の強度がある。自動車や家電製品、発電機などの部材として使用することで、軽量化や燃費改善、消費エネルギーの削減効果が期待できる。木材は燃焼しても循環過程で大気中のCO2は増えない「カーボンニュートラル」の特性を持っている。
 環境省はCNFを地球温暖化対策の観点から取り上げており、CNFの製造から使用、廃棄までの各段階で事業を実施。使用段階では自動軍などに実装した場合のCO2削減効果などを検証し、廃棄段階ではリサイクル時の課題や対策についても検討する。
                               (紙之新聞


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