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アマゾン、電子書籍の販売条件で出版社を「格付け」

 ネット書店最大手のアマゾンが、電子書籍の販売条件で出版社を「格付け」し、アマゾンに有利な条件で契約した書籍を読者に優先的に紹介する新たな仕組みを導入していることが分かった。
 出版社がアマゾンに支払う販売手数料や宣伝契約金の高さ、電子書籍の品揃えの充実度などに応じて出版社をゴールドやシルバーなど4ランクに分ける。ランク上位の出版社の電子書籍を同社ホームページの「日替わりセール」などで目立たせたり、読者の購入履歴などに応じてメールなどで紹介しやすくするという仕組み。
 これに対して出版各社は、「市場の支配力を背景とした脅しだ」「格付け基準が曖昧だ」などと強く反発。条件を受け入れた出版社は、現時点ではごく一部に留まっている。
 紙の本でもアマゾンに有利な契約をしている出版社の本を優先的に読者に薦めているが、成長市場の電子書籍では紙の本よりも優先度に差をつけている。格付けが下の出版社の書籍は読者の目に触れにくくなり、出版社にとっては死活問題になる。
 すでに米国や欧州では、出版社や作家による抗議が広がっており、対立が浮き彫りとなっている。
                               (紙之新聞


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