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6月のアジア紙市況、香港は需要低調で荷動きは鈍い

 日本紙パルプ商事国際事業推進本部がまとめた6月のアジア紙市況のうち、指標となる香港の一般市況概況は依然として荷動きは低調である。香港内では、7月中旬のブックフェアに向けて需要は若干上向き傾向が見られたようだが、夏場の需要については依然厳しい見方が続いている。一方、欧米向けを中心とした再輸出の需要も未だ回復しておらず、全体として荷動きは鈍い。
 一般市況価格は前月並みを維持しているものの、この状祝を受けて各客先からの値下げ圧力は強くなっている。紙商各社は引き続き在庫削減に注力している摸様だ。
 香港の上質紙は、アジア主要メーカーの6月度受注価格は先月と大きな変化はなく、1トン当たり830〜850米ドル(平判、DTHC込み)前後となった。華南地区における需要も低調で、今後、供給過多がますます顕著となることが予想される。金融引き締め政策の影響もあり、中国本土では資金余力のない中堅紙商が倒産するケースも散見され始めた。
 日本の主要メーカーでは、一部のメーカーが輸出専抄アイテムを830米ドル(巻、DTHC含まず)レベルで300トン程度、大手紙商向けに販売しているが、競争の激化で、今後はこの販売量も、ある程度はごく限られたものになると推測されている。
                               (紙之新聞


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