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ユニパアクス開発のお札古紙の入った紙が専門誌表紙飾る

 数あるグラフィックデザイン専門誌の中でも、印刷寄りの実践的な内容が特徴の「デザインのひきだし」(グラフィック社刊行)22号の表紙を、お札古紙の混じった紙(紙幣混抄紙)が飾った。原紙提供したのは、潟ニパアクス(東京都中央区、荒井進社長)。
 22号の特集のテーマは「紙」。同誌の編集部では、当初より紙の特集をやるからには、紙で目を引く表紙にしたいと考えていた。取材を進める中で潟с}ト(安井洋一社長)から「お札古紙の入った紙がある」との情報を得て、潟ニパアクスを紹介された。
 同社は、ケナフを始め、ヨシ、バガスなどの非木材資源の処理事業を手がけている中堅企業。お札の原料は、楮、三椏、雁皮などの非木材原料が主となっている。これに着目した同社は、お札古紙を使った紙を造れないかと思い立ち、ふすま紙や壁紙を中心に製造・販売している那須製紙梶i栃木県那須塩原市、城田民男社長)に製造を依頼。試行錯誤の末、原料の半分を1×10ミリ程度に裁断されたお札古紙を使用した紙幣混抄紙の製造に成功した。
 しかし、紙幣混抄紙は表面が非常に凸凹しており、ここにオフセット印刷を乗せるのはかなり難しいことが分かった。そこで編集部では、業者に依頼し、金属板で箔押し加工することで問題を解決。最大で約5万3000円分の元お札が入った「デザインのひきだし」の表紙が出来上がった。
                               (紙之新聞


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