お問い合わせ
5月の東南アジア紙・板紙市況は印刷用紙が下落基調

 国際紙パルプ商事がまとめた5月の海外紙パルプ情報によると、東南アジアでは上質紙やコート紙の一般印刷用紙が、前月同様下落基調にある。6月中旬より1ヵ月間のイスラム教の断食期が控えていることもあり、今後市場での荷動きは鈍化すると見込まれる。
 新聞用紙は第1四半期に価格が下落し、直近でもカナダ、ロシア、中国からの輸出が著しく増加したことにより、さらに価格が下がった。この輸出量の増加は、カナダドルとロシアルーブルが弱くなったことにより、輸出を積極的に行っていることが背景にある。
 4月と5月は堅調に推移していたが、6月に入り5〜10米ドルの値下げが行われた模様。新聞用紙の価格は、香港向けが570〜595米ドル、シンガポール向けが570〜585米ドル、インド向けが595〜625米ドル、タイ向けが565〜585米ドルとなっている。
 産業用紙では東南アジアや中国で段原紙の需要が減ったこともあり、価格が第2四半期に入り10米ドル下落した。この値下げにより、クラフトライナーの価格は605〜615米ドルとなった。この価格推移は、北米や中国の製紙会社がアジア地域への輸出量を増やしたことに起因する。
                               (紙之新聞


トップページに戻る