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愛媛紙パ工業会総会で大学が紙産業の研究拠点設立を報告

 愛媛県紙パルプ工業会(会長=服部正・大富士製紙社長)の通常総会が5月23日、同工業会館(愛媛県四国中央市)で開かれ、前年度決算など計4議案すべてが承認された。今年3月死去した故宇高昭造理事(泉製紙前社長)の補選では、新社長の宇高治氏が選任された。
 服部会長はあいさつの中で、世界の紙・板紙生産量(2012年)1位の中国(1億250万トン)が約4分の1のシェアを占め、3位の日本(2608万トン)を遥かに上回っていることを強調。「日本は人口減少社会となり、紙媒体の電子化という厳しい状況が続く。付加価値だけではもう間に合わない。今までにない価値を生み出さなければ時代に対応できない」と、話した。
 また、昨年3月に四国の紙業界が共同で開設したウェブサイト「紙の総合マッチングサイト・四国は紙國」と、今年4月に愛媛大学が県紙産業技術センター(四国中央市)内に新設した「紙産業イノベーションセンター」(センター長=内村浩美教授)の利活用を呼びかけた。
 総会後、内村教授が同センターの開設について講演、ナノファイバーを使った高機能紙の研究など活動状況を報告。産学連携による新製品、新技術開発に大きな期待が寄せられた。大学が紙産業の研究拠点を設立するのは全国初という。
                               (紙之新聞


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