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全出版人大会で「秘密保護法」再検討を求める要望

 全出版人大会の大会声明で大会委員長の今村正樹・偕成社社長は、「特定秘密保護法」の制定とその運用について取り上げ、「この出版の最も重要な機能を阻害する恐れがあり、私たち出版人が深く憂慮するところです」と読み上げ、会場を埋めた参加者550人全員の拍手で承認された。
 第53回全出版人大会が5月14日午後3時から、東京都千代田区のホテルニューオータニで開催された。主催は一般社団法人日本出版クラブ(野間省伸会長)。
 会長挨拶で野間会長は日本の出版文化にとって児童書が大切であると日頃考えていることから、大会実行委員長に偕成社の今村正樹さん、特別講演者に児童作家の五味太郎さんに引き受けてもらったことを告げ、嬉しい知らせとして、3月24日にブックフェア開催中のボローニャから児童文学のノーベル賞と言われる「国際アンデルセン賞」の作家賞に上橋菜穂子さんが選ばれ、日本人ではまど・みちおさんに続いて2人目であると話した。
 大会実行委員長の今村氏は出版クラブと出版人大会の歴史を紐解きながら説明し、現在進行している「特定秘密保護法」の制定とその運用については、「この出版の最も重要な機能を阻害する恐れがあり、私たち出版人が深く憂慮するところです」「恣意的に制限することは、やがて集団の思考の貧困と画一化をもたらし、民主主義の根幹の脆弱化につながることが懸念されます」と述べ、立法上の再検討を求める必要を説いた。
                               (紙之新聞


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