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3月出版物販売額、雑誌の落ち込み幅が広がる一方

 出版科学研究所が発表した3月の書籍・雑誌販売推定額(本体価格)は前年同月比5・6%減の1945億4000万円で10ヵ月連続減少し、昨年8月以降8ヵ月連続で3%以上のマイナスが続いた。
 内訳は書籍が同4・5%減の1085億1600万円で8ヵ月連続して前年割れとなった。雑誌は同6・8%減の860億2300万円で11ヵ月連続減。書籍・雑誌ともに大幅な減少となった。書籍は送品自体が伸び悩んだことが一番の原因となった。
 雑誌の内訳は月刊誌が同5・7%減、週刊誌が同11・2%減と落ち込み幅は広がる一方だ。特に月刊誌は好調なコミツクスによって引き上げられているが、コミックを除くと7%台のマイナスとなる。週刊誌は曜日の関係による発行本数が減少したことで2桁のマイナスになった。状況は依然厳しい。雑誌は月を追うごとに販売実績が低下しており、読者の購買マインドが相当冷え込んでいると思われる。
 返品率は書籍が前年同月に比べて0・3ポイント減の27・6%と前年を下回った。これに対して雑誌は、同3・7ポイント増の37・9%と大きく上昇した。
 書籍は全体を牽引する新たなタイトルが出ず、ロングセラー作品が中心のランキングとなった。
                               (紙之新聞


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