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日本製紙、石巻工場に2017年稼働で火力発電所を建設

 日本製紙はこのほど、石巻工場(宮城県石巻市)に隣接する工場敷地内に火力発電施設を建設すると明らかにした。今年8月までに正式に事業化を決定し、具体的な計画を策定する方針だ。
 2017年度中に稼働する予定で、燃料は石炭を主体とした木質バイオマスを利用する。同社は総合バイオマス企業を目指しており、林産業資源などの多角的活用を図る。
 発電出力は14万9000キロワツト。これは一般家庭換算では30万世帯分の電力消費量に相当する。販売先は電力会社と同時に売電専用設備として、周辺の工場や北海道や東北、関東地域の法人にも広く販売先を求めていく方針だ。
 火力発電所の建設地は。かねてから宮城県が進めてきた雲雀野地区に所有する埋立地で、近辺に大型企業がないため日本製紙が10年以上も前から県と契約して購入し、埋め立てしてきた約10ヘクタールの保有地。投資額は約300億円の見通しで、発電による売上高は年間100億円超を見込んでいる。
 燃料の9割は石炭だが、残りの1割は東北地方で活用されていない間伐材や樹皮などを集荷して利用するリサイクルシステムを確立し、それらを高効率でエネルギーとして利用する技術や設備を開発する。
                               (紙之新聞


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