王子製紙第3四半期連結、増収も利益面は減益
王子製紙の4〜12月期連結決算は、売上高9206億円(前年同期比3・9%増)、営業利益486億円(4・7%減)、経常利益378億円(16・7%減)、純利益191億円(19・0%減)と、増収ながら減益となった。
販売面では、一般洋紙は震災影響による需要減少からの回復は限定的だが、板紙・段ボール等の需要は飲料・加工食品関連で堅調に推移した。コスト面では、チップ・重油・薬品など原燃料価格の上昇が続いており、収益圧迫要因となっている。原料輸入の円高メリットやコストダウン努力では吸収しきれないため、第3四半期に一般洋紙や板紙、包装用紙の製品価格修正を実施したが、決算への影響は第4四半期以降になると見られる。
内需不振にともない、同社では事業の海外展開を早めている。成長するアジア需要の取り込みを図るため、かねてよりマレーシアの板紙・段ボール事業の拡大を進めてきたが、昨年8月にはマレーシアの段ボール製造販売大手である「ハルタパッケージング」グループを公開買付により取得した。さらに、9月にはブラジルのフィブリア社より感熱紙・ノーカーボン紙の製造拠点を取得し、「王子パペイス・エスペシアイス」を設立した。
国内既存事業でも構造改革を進めている。4月に富士地区における抄紙機2台を停止し、10月には富士工場を王子板紙に移管し、国内の最適な生産体制の構築による更なるコストダウンを図っている。
通期業績を下方修正
王子製紙はまた、12年3月期の通期業績を次のように修正した。
売上高が100億円減の1兆2400億円、営業利益が50億円減の630億円、経常利益が60億円減の510億円、純利益は40億円減240億円と下方修正した。
内需不振が長引く中、@タイ・カンボジアでの洪水被害によるサプライチェーンの混乱から、工業用途の需要が減少したこと、A欧州債務危機の顕在化等による海外経済の減速から輸出向けが低調であること、などにより販売が想定を下回って推移していることが要因。また、営業外損益において、パルプ市況の軟化から持分法投資利益の減少が見込まれるのも響いている。
(紙業日日新聞)
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