過酸化水素業界、復旧したものの事業再構築も
紙パルプの漂白をはじめ多くの産業で使われる過酸化水素は、被災した工場が東日本に集中していたことから、一時は全体で7割の供給能力が止まり、中には完全に供給が受けられなくなった工場も出ていた。復旧には3ヵ月間ほど要し、メインの工場が再稼働したことから6月末には復旧して安定供給体制に戻したものの、今度は製紙メーカーの生産体制の再構築で需要減退を余儀なくされ、厳しい立場に立たされている。
東日本大震災で業界最大手の三菱ガス化学・鹿島工場(茨城県)のプラントが完全停止。もう1つは日本パーオキサイド・郡山工場(福島県)も止まったことで、この2工場で国内過酸化水素の生産能力の過半数を占めていたことから、5割の出荷が停止になったことになった。
一時は海外の緊急輸入などでしのいでいたが、6月に三菱ガス化学が全面復旧したため一気にほぼ正常化した。
ところが、供給体制は回復したものの、8月には日本製紙が生産能力の15%削減を発表したことに象徴されるように、主要供給先である製紙メーカーが紙の需要減にともなう生産体制の再構築を打ち出したことで、事業継続計画に新たな投資ができなくなった。
紙パルプ業界の再構築は関連資機材業界の再構築にも影響を与え、さらに国内の産業再編が求められることを物語っている。
(紙之新聞)
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